使い勝手の向上に消える情報予算

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日本企業の情報予算の6割が維持費用に消えているという統計がある。これをもっ
と新規開発に振り分けられるようにすべきという運動に、わたくし、基本的に
は賛成です。

しかーし。以下の二つの企業パターンのうちどちらがいいかは難しい問題である。

企業1)伝統的な日本企業に多いパターン

新しいシステムを入れる際に現在の業務との違いを洗い出し、修正をする。そ
の際、新規開発案件の大半が実は操作性の向上に使われている。

「使いにくいから直せ」

というのが「要求仕様」です。それをやったからといって別に機能は変わらな
いのでもうけが増えるわけではない。しかし、そのために何年もかけて開発し
て導入する。多額の費用がかかるし、導入する頃にはビジネス環境も変わって
しまっている。ユーザ部門の責任者も変わっていて「やっぱり使いにくい」と
言われてしまう。

企業2)外資系企業に多いパターン

「今度新しいシステム入れることになったから。半年で切り替えるから。その
システム、使いにくいかもしれないけどがんばれば使えるから。使わなかった
らボーナス出さないから」

と言って強引にパッケージシステムをそのまま導入する。で、本当に使ってい
るうちに社員は慣れてそれで業務をしている。3年たったらもっとよくなって
いる新しいシステムに乗り換えればいいという方針だ。

みなさまの会社はどちらでしょうか。

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