「どうして書くの?穂村弘対談集」を読んで

| No Comments | No TrackBacks
link

「表現なんていうのは、直接的に役に立つものじゃないでしょう。(中略)言っ
てみればいてもいなくてもいいわけで、いてもいなくてもいいという突き詰め
の果てにある種の存在価値があるわけです。」(p.195)

「システム化されきった社会の中で、甘い夢を捨ててフラットになることでな
んとか生き延びようとしている」(p.221)

いてもいなくてもいいものを生き延びるために書く人々。自らを傷つける「言
葉」、人は生き延びるためにその同じ「言葉」を使わざるを得ない。

「書く」ことを「書いて公開する」ことと捉えると書くことがこれほど容易に
なった時代はないのではないかと思われるが、それが潜在的な「書く欲求」を
解き放ってしまった。

なぜ、書くのか、なぜ、読むのか、そこにシステムはどう介在しているのか。
考え続けたいテーマである。

No TrackBacks

TrackBack URL: http://systems-power.com/home/mt-tb.cgi/605

Leave a comment

Powered by Movable Type 5.02
Follow systems_power on Twitter