Systems Research and Behavioral Science Vol.26 No.5

| No Comments | No TrackBacks
学会誌が届いたので読んでみます。

今回はISSS(International Society for the Systems Sciences)の総会での論
文集です。

システムの学会は新しいと考える人もいるかもしれませんが、意外に歴史があ
り、今回の論文集では25年前を振り返るという趣向の論文が納められています。

Kenneth E. Bouldingの論文がそれで、複雑な現実世界を把握するためにシステ
ムが階層構造を持つことを明確に述べています。軍隊でも会社でも自然界でも
およそシステムと呼ばれるものは階層構造を持つことは現在では常識ですが、
不確実性と非現実性を区別する論旨は今でも新鮮です。

そしてL. Raphael Troncaleが約25年前にその枠組みを示したGeneral Systems
TheoryとSystems Sciencesは冷戦後もその適用範囲を広げ、様々な方法論が考
案され、実証されています。それは彼自身の新論文で検証されています。

また、GSTを振り返るのであれば、やはりBeralanffyを抜きには語れないでしょ
う。元々は生物学から始まった彼のシステムアプローチはより広範なものとな
りGSTとして知られるようになりました。

久しぶりに過去の論文を振り返ると改めて本質を捉えることの大切さに気付か
されます。そもそもシステム研究者が本質を捉えていないというのは問題です
ね。

No TrackBacks

TrackBack URL: http://systems-power.com/home/mt-tb.cgi/607

Leave a comment

Powered by Movable Type 5.02
Follow systems_power on Twitter