現代のシステム開発に生きる一休さんの屏風の虎退治的手法

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以前、一休さんの逸話をパロディにした記事を書いたけど、もう一つ思い出し
たことがある。

一休さんの屏風の虎退治とは、

足利義満が一休さんに「屏風絵の虎が夜な夜な屏風を抜け出して暴れるので退
治して欲しい」と訴えたところ、一休は「では捕まえますから虎を屏風絵から
出して下さい」と切り返した。

という話だが、レベルの低いシステム開発プロジェクトに顔を出すと現在で
もこの手法が頻繁に活用されているのを目の当たりにすることができる。

つまり、

発注側:このシステムを今月中に開発してください
受注側:では今週中に仕様書を出してください
発注側:では明日までに仕様書のサンプルを出してください
受注側:サンプルを出すために御社の技術標準を出してください
発注側:どの技術を使うか決めるために評価結果を出してください
受注側:それには予算額を決めてください
・・・・・

こういう押し付けあいをいつまでもやっている。これを私は「バレーボール型
システム開発」と呼んでいる。自分の陣地でボールが落ちたら負けなのだ。雰
囲気は悪いし、もちろん、いいものなんかできるわけがない。

逆に、「認知、理解、共有、共感、共鳴」がうまくいっているプロジェクトは
いい感じに進むのだが、最近はそういうことを言う人が減ってるのかな。

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